進行の遅いがんと付き合う|自律神経失調症は普段の生活の中で起きる病気なのです
ドクター

自律神経失調症は普段の生活の中で起きる病気なのです

進行の遅いがんと付き合う

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がんという病気は身体のあらゆる臓器に発生する可能性があります。中でも乳がんや子宮がん・卵巣がんは女性特有の臓器で発生するのに対して、前立腺がんは男性特有の臓器に発生します。この前立腺がんには、病状が極めてゆっくり進行するという特徴があります。ほとんどのがんと同様、前立腺がんも年齢が高くなるにつれて発症リスクも高まります。60歳以上で患者数が急激に増加していますが、症状を自覚しないケースも少なくありません。それだけ進行速度が遅いがんなのです。そのためがんの病巣が前立腺の内部にとどまっている高齢者では、特に治療を必要としないケースもあります。治療方法は転移の有無によって変わります。前立腺がんは男性ホルモンの影響を受けて成長する性質があるため、ホルモン療法が特に有効です。このがん細胞は骨やリンパ節に転移しやすい傾向も見られますが、転移した先でも前立腺がんの特徴を保っているためホルモン療法がよく効くのです。前立腺がんは転移しない限り寿命に影響を及ぼさないことも多く、がん病巣を手術で摘出するかどうかは患者の意思に委ねられます。完治も可能な手術や放射線治療も、希望することで選択できるのです。

手術や放射線治療を希望しない場合は、経過観察とともにホルモン療法や化学療法が行われます。経過観察はPSA値の測定が中心です。この数値が一定のレベル以下にとどまっていれば、病状が悪化していないことを示します。特に治療を必要としないケースでも、定期的な検査だけは欠かせません。PSA値の変化によって治療を開始すべきかどうかを医師が迅速に決定できるからです。いくら進行の遅い前立腺がんとは言っても、転移には細心の注意が必要です。ある程度病状が進んでいる場合は、転移を防ぐためにも治療効果の高いホルモン療法が欠かせません。使われる薬は精巣などに作用して男性ホルモンの分泌を抑え、がんの成長も抑制します。ホルモン療法によって女性の更年期障害に似た症状が副作用として表れることもありますが、抗がん剤の副作用よりは負担が軽いと言えます。以上のように前立腺がんでは他のがんと異なる治療法が実施されます。病状の進行度合いによっても治療方法は異なりますが、進行が遅いという性質上、がんと付き合いながら生活していくことが基本となります。生活の質を落とすことなく前立腺がんと付き合っている患者も少なくないのです。